「述懐」その2

前回自分が書いていて気になったもので、少し掘り下げたいなと思ったものについて今回は書いていきたいと思う。それは自分の中でのコンプレックスである。
 過去、多少は頭の良い人間だと周囲から認知されていた。が、しかし昔の話を蒸し返しても仕方が無い。実家が、そして自分自身が金持ちでもなければ、身長は平均を下回り、デブとはいかないまでもあまりガッシリとした体格の人間でもない。容姿はもちろんのこと、こんな文章を書いているくらいだから当然、性格はヒネたもんである。おまけに気分屋で、衝動で動いている節があるために、友人に迷惑を掛けていることもある。昨日からこんな文章を打っているのも、結局はその衝動であるのだろうからなんともいえない感じはするのだが。
 自分は、「これらのコンプレックスを乗り越えて立派に自分を発見しました!」と宗教や自己啓発セミナーの宣伝文句を謳うつもりは毛頭ない。どちらかと言えば寧ろ逆だ。コンプレックスを乗り越えるといった発想自体に疑問を感じることが多い。かといって、自分の弱さである部分を前面に置いて「自分に素直だ」というのもまた違うような気がする。その葛藤の末に、マルチまがいに手を出して信頼を失いつつある人間を見たことがある。
 まだうまく表現することが出来ないのだが、そりゃコンプレックスは無いに越したことはない。ただ自分は「早々に見切りをつける」という結論に至っているのではないかと考えている。分相応というか、身の程を知るように心掛けているつもりだ。そうすれば、一瞬見た儚い夢に幻想を抱き続けることなく生きていける。下手な恋愛沙汰に頭を悩ませることも無い。恋愛だのそのあたりの面倒なことは明日以降の衝動に任せるとしよう。明日も会社なのでこのあたりで。